官公庁発表

建設業界アップデート:受注増と資材価格の現状

 国土交通省より1月に発表された調査について、2つ紹介させていただきます。

<建設工事受注動態統計調査>

 令和6年度11月分の建設工事受注動態統計調査報告を発表しました。

 こちらは約1万2千事業者を対象に毎月行っている統計調査で足元の状況をタイムリーに把握するものです。

  • 受注高:9兆5,908億円(前年同月比:+10.1%)
    • 元請受注高:5兆7,166億円(前年同月比:+2.5%)
    • 下請受注高:3兆8,742億円(前年同月比:+23.4%)

  <内訳>

 ・公共機関:1兆3,770億円(前年同月比:-0.1%)
 ・民間等:4兆3,396億円(前年同月比:+10.1%)

 受注高は先月に続き、8ヶ月連続での増加となっております。

 地域別でみると、東北・近畿・四国地域以外は前年同月比を上回っております。

<主要建設資材需給・価格動向調査>

 令和7年1月の主要建築資材需給・価格動向調査の結果を発表しました。

 建設資材の需給及び価格の安定化、建設事業の円滑な推進を図るため、建設工事に必要な主要建設資材の需給、価格、在庫の変動状況を資材別、地域別に把握するため毎月実施しています。

 今回の対象期間は、令和7年1月1〜5日までになっております。

 また、調査対象となる資材は以下となっております。
(セメント、生コンクリート、骨材、アスファルト合材、異形棒銅、H形銅、木材、石油)

 調査結果は以下となります。

  • 全国における建設資材の動向
    • 価格動向:石油 → やや上昇、その他資材 → 横ばい
    • 需給動向:全ての資材 → 均衡
    • 在庫状況:全ての資材 → 普通

  • 被災3県(岩手県、宮城県、福島県)における建設資材の動向
    • 価格動向:石油 → やや上昇、その他資材 → 横ばい
    • 需給動向:アスファルト合材・H形鋼 → やや緩和

           その他資材 → 均衡

    • 在庫状況:全ての資材 → 普通

<まとめ>

 直近の建設資材の価格上昇は落ち着きを見せていますが、2021年時から比較すると大幅に高騰しております。特に、銅板アルミ地金に関しては約8割近くまで値上がりをしてる状況であります。

 今後も資材高の状況は継続すると考えられます。建設業界として、資材高への対策については引き続き議論が必要となってくるでしょう。

<参考>

建設工事受注動態統計調査報告(令和6年11月分)|国土交通省
1 月の主要建設資材の需給動向は全ての調査対象資材において均衡~主要建設資材需給・価格動向調査(令和7 年1 月1~5 日現在)の結果|国土交通省
建設工事を発注する民間事業者・施主の皆様に対するお願い建設資材高騰・労務費の上昇等の現状 パンフレット|一般社団法人 日本建設業連合会


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  1. (例1)出所:助太刀総合研究所 【2023年度】助太刀総研 建設業実態調査結果について
  2. (例2)【2023年度】助太刀総研 建設業実態調査結果について
  3. (例3)助太刀